いつもお読みいただきありがとうございます!
三友環境総合研究所 研究員 栗原大樹です。
三友グループより産業廃棄物に関する知識や工場についての情報をお届けしております。
今号から複数に分けて三友グループの廃棄物の「受け入れ」から「処分」までの流れをご紹介いたします。
今号では廃棄物の「受入れ」についてです。
お客様(〇×商事のご担当者様)と三友プラントサービス 営業マンの環(たまき)さんとの会話です。
ご担当者様
「三友さんは処理困難物などの様々な種類の廃棄物を受け入れてくれているから、本当に助かるよ。いろいろな物の依頼がくると思うけど、何が対応できる・できない はどうやって判断しているのですか?」
営業担当:環(たまき)
「お客様から頂いた製品データシート(SDS)や廃棄物データシート(WDS)などを参考に処理検討しております。案件によってはサンプルを提供頂き、現場確認を行いながら各部門の関係者と相談して進めることが重要となります。」
ご担当者様
「そういえばWDSの存在を教えて頂いたのも、環さんでしたね。当社は製品サンプルの廃棄が多いから、SDSを渡していたけど、SDSが無いような物が時々出てくるから。」
営業担当:環(たまき)
「WDSは我々処理会社からすると重要な情報ですので、ご提供いただけると大変助かります。また排出事業者様にとっても処理先を探す際に、情報提供するフォーマットとして有効に使えるものかと思いますよ。」
ご担当者様
「初めてSDSがないような物を廃棄相談しようとした時に、何を伝えれば良いかわからなかったからね。」
営業担当:環(たまき)
「お客様から頂く情報は、そのまま工場現場へも伝わりますので、頂いた情報と実際の廃棄物に齟齬がないかのチェックにも利用させていただいています。」
ご担当者様
「そうだよね、聞いていた情報と実際に引き取った廃棄物が違っていたら困りますよね。
具体的にはどの様な事をやっているのですか?」
営業担当:環(たまき)
「現物とマニフェスト、当社で作成している受注票を確認し齟齬がないかの確認、またドラム缶などで受け入れたものに関しては1本ずつ中身の検品を行っております。」
ご担当者様
「1本ずつって全部確認しているのですか!!」
営業担当:環(たまき)
「はい、同じものといったご連絡を受けていても全て確認する事で、安全に処理を行っております。」
ご担当者様
「さすがは三友プラントサービス 安全への意識も高いですね。我々排出側としても、WDSの提供など心掛けるよ。」
FACTORY TOUR 005号では、廃棄物の「受け入れ」についてご紹介させていただきます。
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本号のトピックス
1.廃棄物の「受入れ」について
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■廃棄物の「受入れ」について
廃棄物を受け入れる際にはお客様からの情報が重要となります。
製品そのものの廃棄であればそのSDSでも良いですが、通常はそれを原料又は使用薬剤としているので、使用の方法、使用量など実際の廃棄物になったときの情報としてWDSが必要となります。
また、取り扱う法令が異なり、例えば毒物劇物取締法や農薬取締法等使用する場合の禁止・注意事項が、廃棄物の廃掃法では危険性の意味が異なる区分となっているため、取扱時の注意事項が正確に伝わりません。そのためWDSは廃棄物となる場合の取扱注意事項等の橋渡しとなる重要な受け入れ検討材料となります。
WDSをより詳しくはこちら⇒WDSガイドライン
また三友グループでは、受入れた際にも事前情報と現物の確認を入念に行っております。
同じ荷姿のドラム缶でも、ガチガチに固まった固形物が入っていたり、可燃性の廃液で燃料として使えるような物であったり、見た目は一緒でも中には塩素が含まれていたり といった事が多々あります。
これら1つ1つに対して開放検査を行う事で、安全で適切な処理を実現しております。