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【SANYU通信 043号】

※2023/06/29刊内容(「排水処理システム」と三友グループでの取り組みについて )となります。
お問い合わせやご注文はHP末尾”パートナー企業への相談”よりご連絡ください。

いつもSANYU通信をお読みいただきありがとうございます!
三友環境総合研究所 研究員 佐藤です。

今号は「新しい排水処理技術」 についてレポートさせていただきます。

工場から排出される汚れた水は、排水処理設備や下水処理場に流れ、排水をきれいに処理していきます。きれいに処理された排水は、河川や海などに放流されて自然の水循環に戻っています。

排水がきれいになるまでにそれぞれの役割を持った槽を通しますが数ある槽の中で、一番大切な槽は「反応タンク」です。

さてここでクイズです。
反応タンクではどんなことが行われているでしょうか?


① 有機物の分解
② 無機塩分の除去
③ 殺菌

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正解は①有機物の分解です!

反応タンクでは、水にバクテリアや原生動物のような微生物の集まりである活性汚泥と空気を送り込んで撹拌し、排水をきれいにしています。

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ここからは「新しい排水処理技術」 についてレポートさせていただきます。

生活に不可欠な下水処理ですが、CO2排出量は年間約600万t‐CO2(2018年度では日本全体の排出量の約0.5%)となっています。そのうちの約55%が反応タンクに空気を吹き込むブロワの電力消費によるものです。そのため、2050年のカーボンニュートラルに向けた対策の中でブロワの電力消費を減らすことが必要となっています。

三友環境総合研究所のパートナー企業である、バルテクノコーポレーションでは新しい排水処理のメッシュ回転生物反応器(MRBR)を開発しました。メッシュ回転生物反応器には、メッシュ状の立体プラスチックメッシュディスクが使用されています。

こちらを使用することで反応タンクに空気を吹きこむ必要がなくなり、ブロワの電力消費を削減することができ、CO2排出削減に効果があります。
またメッシュ回転生物反応器に付着している活性汚泥を最新の遺伝子解析で分析した結果、窒素成分を除去する細菌を多く保持しており、窒素除去性能も高いことがわかっています。
他にも様々な特長を持っているため、食品分野や下水分野のほか、化学分野の排水処理への適用も始まっています。

「新しい排水処理技術」に関するリンクは下記より

新しい排水処理技術|三友環境総合研究所 (sanyusoken.com)

廃水処理設備・排水処理装置なら|株式会社バチルテクノコーポレーション (bachilutechno.com)

下水を処理するメッシュ回転生物反応器の性能評価と微生物群集構造【JST・京大機械翻訳】 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター