※2021/7/26発刊内容(「共創アクセラレータチャレンジ」の進捗報告 )となります。
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三友環境総合研究所 研究員 佐藤あづさです。
工場見学に関するアンケートのお願い
現在、コロナ禍により工場見学の受入について制限をさせて頂いております。
後程レポート致します、システム開発と同様に工場見学でもDXを活用した取り組みを検討しております。
つきましてはメルマガをご購読いただいている皆様から、ご意見やアイディアを募集させて頂きます。
下記のボタンよりご回答をお願いいたします。
今号では「資源循環分野におけるデジタルトランスフォーション(DX)」について栗原大樹研究員と一緒にレポートいたします。
先ず、栗原より昨年に環境省より政策紹介としてレポートされた内容をご紹介します。
資源循環分野におけるデジタルトランスフォーメーション.pdf
さてここでクイズです。
我が国は、何年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすると宣言をしているでしょうか?
①2030年 ➁2040年 ③2050年
正解は ③の2050年です。
今回のクイズは簡単すぎたかもしれないですね!
レポートでは具体策として、革新的なイノベーション、研究開発を促進、規制改革やグリーン投資の普及などを掲げています。また脱炭素社会の実現に向けて、国と地方で総力を挙げて取り組む宣言もしています。そして環境関連分野のデジタル化を進め、経済と環境の好循環をつくり出すとしています。
近年、どの分野でもデジタルトランスフォーション(DX)が盛んに言われています。
資源循環分野におけるDXの必要性として
①人口減少による担い手不足
➁ライフサイクル全体での資源循環の促進、効率化、生産性向上
③廃棄物部門からのCO2のさらなる削減
④排出者とリサイクル業者・ユーザー等の関係者間の情報連携の促進
が上記のレポートで言われています。
これらから、ライフサイクル全体での資源循環に関する情報などが適切に共有されることを目指しているのです。そのために循環分野における技術開発、最新技術の活用と対応に向けたIoTとデータ分析技術の組合せによる廃棄物収集の効率化やセンシング技術・ロボット技術・AIを駆使した高度選別技術等の普及促進を毛嗅げています。
具体的には資源循環に関する「情報プラットフォーム」を革新的なビジネスの創生に向けた取組を進め、循環経済、サーキュラーエコノミーの取組として、国際的に発信していくとなっています。
廃棄物の分野では今までデジタル化が進んでいませんでしたが、加速度的に進んでいくことが期待されます
本号のトピックス
1.「共創アクセラレータチャレンジ」の進捗報告
REGIONAL GROWTH ACCELERATOR CHALLENGE 2020|三友環境総合研究所 (sanyusoken.com)
■「三友グループが取り組む循環型社会に向けたシステム開発」
ここからは佐藤よりレポートさせて頂きます。
三友環境総合研究所では以前ご紹介した「共創アクセラレータチャレンジ」においてスタートアップ企業と「ごみ分別のアプリ」に関する実証実験から事業化へ向けた活動を進めています。
アプリを活用することで、楽しく参加し、エコポイントが貯まり、画像解析識別からの分け方出し方検索、そしてリサイクル率向上に向けた取り組みを目指しています。
その実証実験、運用テストを当グループの従業員及び関係者を対象として実施しました。既に何回かのテストを行い、アプリの運用検証や画像解析のための教師データ収集として数千枚の画像を集めたりしています。また社内SNS上に家庭で使わなくなった物のリユースコーナー「三友ジモティ」を設けて大変好評でした。
そして何よりもこの活動から従業員のごみ分別への意識が今までより高まっているのです。捨てる前に何のごみを出すのか「写真撮影」「QRコード読み込み」を行ってもらっています。このアクションをきっかけにして分別の徹底など出す方へのモチベーションにも繋がり、テストが終わっても継続して続けている方も多数います。
例えばペットボトルは、家庭では中身を洗ってラベルキャップを剥がしてごみ箱に捨てます。これまでは社内ではやらないという方が多かったのですが、現在ではきちんとPET、フィルムのプラごみ、キャップの3区分にキレイに分別されるようになりました。分別されたキャップは「エコ・ワクチン協力会」へ寄付しています。先月は約500個のキャップが集まり、これはリサイクルすることで約5㎏のCO2削減効果なのです。数値をアプリでフィードバックすることで参加者の意識も高まりました。
廃棄物のデータベース化だけではなく、一人ひとりの「環境と資源を守る」行動変容に繋がっています。しくみをきっかけとした意識改革・行動変容の重要性を認識しました。個人の活動がどれだけCO2削減となったかなどが分かるようにしていこうと思います。
企業として、環境への取り組みやカーボンニュートラルに向けた施策が打ち出される中で、数値としては小さいかもしれませんが従業員の意識向上に向けた活動となる可能性を感じています。
開発中のアプリは実証実験からいただいた意見を基に現在も改良を進めており、資源循環をテーマに掲げ、より使いやすく、もしかしたら企業の中でも使えるようにしていきたいと考えております。